こんにちは、吉野です。
前回は、ふそ病検査について書きました。無事、異常にないことが確認されましたが、あんな恐ろしい病気があるのかと驚きましたね。
しかし、ミツバチを脅かす存在はふそ病だけではありません。それは、ミツバチよりも遥かに小さな”ダニ”です。
ダニはミツバチの体に付着することで寄生し、体液を吸います。これにより、寄生された蜂の寿命が短くなったり、蛹に寄生した場合には羽が縮れたまま生まれてきたりしまうのです。時には、病原菌を媒介することも…。
ダニが巣中に繁殖していると、その巣全体の生命力が落ちてしまうんですね。
これが越冬の際だと、越冬中に働き蜂たちが力尽き、その巣が冬を乗り越えられなくなる確率が高くなるんだとか。。。養蜂を行う上では、致命傷!
そのため、定期的な駆除が必要です!
そこで、出てくる秘密兵器が……
シュウ酸燻蒸器!!
これはその名の如く、シュウ酸をいぶし巣内にいるダニたちを駆除できる装置です。(シュウ酸は、ダニにしか効かずミツバチに対しての害はありません。)
とても大きい見た目ですが、本体部分は先端に丸い物が付いてある金属の棒。試行錯誤の末に作り出した手作りです。
ちなみに、昨年開催された「2020アグリビジネス創出フェアin Hokkaido」で生物部がシュウ酸燻蒸器についての発表をしました。
2020アグリビジネス創出フェアin Hokkaidoにて大通高校が発表しました
先端部分にシュウ酸の粉末を入れ…巣箱の中へ挿入。
このシュウ酸を盛り付けている部分は、なんとウイスキー瓶の蓋なのだそう!
このまま、巣の中へ入れてしばらく放置…
黒い箱(バッテリーボックス)から電気が流れ、シュウ酸が加熱されて巣全体へ行き渡されます。これで、ミツバチの巣にいるダニを退治…!
こうやってミツバチたちの平和(健康)が保たれるのでした(メデタシ、メデタシ)
さて、ふそ病やダニ駆除について紹介しましたが、いかがだったでしょうか。取材をしていると、ミツバチの健康管理の奥の深さや難しさを知ることができ、よりハチミツを苦労の部分から味わうことができそうです。
それと同時に、ミツバチなどの昆虫などの普段知ることのない小さな世界についての知的好奇心もそそられました。
これをご覧になられている中学生の方も、大通高校でミツバチたちと関わってみてはどうでしょうか…!
以上、吉野でした〜